俺とさくらや

さくらや"

さくらや全店閉店のお知らせ


この度、多くのお客様に支えられ永らくご愛顧頂きましたさくらやは、

誠に勝手ながら、平成22年2月28日(日)を持ちまして閉店する運びとなりました。


永らくのご愛顧誠にありがとうございました。


今からカレコレ 15年ほど前になるのか。

俺は大学進学のために 富山から 東京へやってきた。


上京したての右も左もわからない俺の 新生活をサポートしてくれたのは さくらやだった。

他の量販店よりも 接客の雰囲気が良かったし、 親身に値引き交渉に応じてくれた。

「東京コワイ」気分とも 相まって 「さくらやサイコー」気分が 俺に刷り込まれた瞬間だった。


入学当初 ホームグラウンドだった 渋谷エリアでは さくらやが最強のオーラを出していたように思う。

なんとなくだが。

俺は、勝手に 「最強の家電量販店を懇意にしている最強の俺」 みたいな理由で 優越感に浸っていた。


キャンパスが移り、 池袋をよく利用するようになったあとも、さくらやは輝いていた。

とはいえ、そこは「不思議な不思議な池袋」。若干 ビックが強そうで、 渋谷より さくらやが 劣勢な雰囲気だった気もするが。


「池袋さくらやの 地下1階ゲーム売り場 集合な!」と、飲み会の集合場所も、 さくらや

俺だけじゃない。 自然発生的にできた 俺たちの中での ルールだった。

そこは、 たとえ誰かが 待ち合わせに遅れてきても イライラしない 癒しの空間だった。


就職し、再度ホームグラウンドは 渋谷に移った。

ただいま。

また 「最強っぽい さくらや」を利用できる日々が 帰ってきた。


ゲーム会社なので、 資料としてゲームを買うことが良くあるが、 これも、 いつも、 さくらや

利用しまくりで 顔を覚えてしまうため、 ゲーム販売コーナーの店員さんに 勝手にあだ名を付けて 脳内で呼んでいた。

(頭髪の雰囲気から 「カッパさん」と命名していた。)


場所が変わっても、 更生法が適用されても、 ヤマダ電機ができても、 俺は さくらやを利用し続けた。

だが、こんな日が来るとは。


俺の東京ライフは さくらやとの 二人三脚だった。


ありがとう さくらや。 そして さようなら さくらや


俺は、いつまでも オマエのことを 愛している。